3-3.ワックスについて その3

3.基本的な手入れの仕方 

1.ワックスの塗り方

 ワックスをアイロンに軽く押し当て、表面が溶けたワックスをスキー板の滑走面になすり付けます。そして付着させたワックスをアイロンでさらに伸ばします。一方方向に動かし続け、往復させたり同じ場所にとどまらせたりすることのないようにします。ワックスが少なすぎると滑走面が焼けてしまうのであまりワックスをケチらないことが大切です。(かといってたくさん塗れば滑るというものでもありませんが。)ワックスを塗った後は、室温以下に戻るまで放置しワックスを固まらせます。 

2.ワックスを削り取る

 固まったワックスはスクレーパーを使って削り取ります。まず溝の中と側面のワックスを削りとり、次に滑走面を削ります。滑走面を削る際には、一度に削り取ろうとせず、カンナで木を削って仕上げるように、よく研がれたスクレーパーであまり力を入れずに削り取るよう心がけることが大切です。力を入れて一度に削り取ろうとすると、滑走面自体を削り取ることになりかねません。基本的にはワックスのカスが出なくなるまで削ります。

3.ブラシをかける

 ボアブラシ、ナイロンブラシをかけ、滑走面に残ったワックスをかきだします。最近市販されているスキーの滑走面には無数の細かい溝(これをストラクチャーといっています)があり、この溝に入ったワックスはスクレーパーでは削り取ることが出来ません。したがってブラシを使用してかきだすわけです。目安としては一本のスキーにつき20~30回程度ブラッシングすればよいでしょう。

4.ファイバーテックスでふき取る

 最後の仕上げとして、ファイバーテックス等で滑走面に付着したワックスの細かいかすを拭き取って完成です。

初めてワックスを塗るという方は、まずはここまでの手順を覚えてください。この手順をマスターしている方は次の方法も参考にしてみてください。