3-2.ワックスについて その2

2. 用具について

 ここでは、私がスキーの手入れに必要だと思う用具について説明します。もちろんその他代用できるものであれば、それでも構いません。

1.ワックス(市販:¥900~20,000までピンきり)

 ワックスはスキー用のワックスを購入してください。一般的なものは固形のものです。現在ワックスは世界各国で、様々なメーカーが開発・販売しています。種類を選ばなければ、今やスポーツ店ならどこにでも売っていますが、ワックスを選んで塗り分けたいという方は、安いものから高いものまで非常に多くの種類がありますから、クロカン用品店などでよく相談して買うのが良いでしょう。GALLIUM, SWIX, TOKO, STARTなどが有名です。

2.アイロン(市販:¥5000~)

 固形のワックスは熱で溶かしてスキーに塗るため、アイロンが必要となります。スキーワックス専用のアイロンが販売されています。家庭用アイロンでは温度の幅が大きく一定に調節できないため、専用のものを使うべきです。昔、母に黙って家庭用アイロンでワックスを塗ったところ、父のワイシャツにワックスの匂いが染み込んで怒られたということがありました。ワックスはきれいにふき取れても匂いはかなりしつこく残るようです。

3.スクレーパー(市販:¥1000くらい)

 塗ったワックスを削り取るときに使用するプラスチック板です。専用のスクレーパーシャープナーまたは紙やすりとコルクなどを使って常によく研がれた状態を保っておきます。

4.ナイロンブラシ(市販:¥3000~)

 ワックスを削り取った後、スキーの滑走面の細かい溝に詰まっているワックスをかき出すためのブラシです。最も一般的なものはナイロンブラシです。ほかに揃えるとすれば粗削り用のボアブラシ、クリーニング用のブロンズブラシ、仕上げ用の馬毛ブラシです。

5.スキーバイス(市販:¥25000くらい)

 バイスとは一言で言うとスキーを固定しておく台です。市販されているものは値段が高く、それゆえに自作する人も多いようです。要はスキー板にワックスを塗るときや、ワックスを削り取り時に水平を保ちスキーが動かなければ良いわけですから、自作はそう難しいことではありません。また、取り付け式の小型万力を二つ使って固定するなど、市販されているものを応用しても良いと思います。

6.ファイバーテックス(市販:¥1000~)

 最後にワックスのかすをふき取るときに使います。ふき取れるものであればなんでも構いませんが、トイレットペーパーなど、紙そのものから繊維のカスがでるものは好ましくありません。専用のものは細かな溝に残ったワックスのかすも残さず拭き取れるのでできれば専用のものを用意するとよいです。

大体以上の6つが揃えば最低限の手入れは出来ます。