2-1.スキーについて

 スキーには色々な種類があります。広く一般的にレジャーとして親しまれているゲレンデスキーに近いアルペンスキーを始め、ジャンプスキー、クロスカントリースキー、バックカントリースキーなど、色々あります。

 スキーオリエンテーリングでは、長さ以外に関して特に用いるスキーに規定はありません。しかし、一般的には、平地や上り坂などを滑るのに有利であるクロスカントリースキーが用いられます。

 クロスカントリースキーの板には、クラシカル、スケーティング、コンビなどの種類がありますが、スキーオリエンテーリングではスピードの出し易いスケーティング用の板が用いられることが多いです。

 クラシカルの板とは、板を平行にして進むクラシカル走法に用いられるものです。そのうち歩きスキーなどに使われるものは板の裏に鱗のようなものがついており、この鱗のおかげで急な上り坂でも後ろに下がってしまうことも無く、初心者には扱いやすい板であると言えるでしょう。

 スケーティング用の板には、歩くスキー用の板にある鱗はなく、名前の通り、スケートのように足を交互に前に出して滑っていきます。この板を自在に操れるようになるためにはそれなりの練習が必要ですが、ひとたび感覚をつかめば、かなりのスピードで滑ることができるようになり、下りではかなりのスピード感を得られることになるでしょう。

 20年ほど前は、クラシカルが使われることが多かったようですが、近年のレースではほぼ全選手がスケーティング用の板を利用しています。

 クロスカントリースキー用のスキー板などの道具は、山スキーなどを置いているスポーツ店で購入することができます。スキーオリエンテーリングでは、必ずしも整備されたトラックばかりを滑るわけではなく、裏面に傷がついたりすることが多いので、最初からあまり高い板を購入しないほうがよいかもしれません。