ナヴィゲーションサイクルとは?
ナヴィゲーションでは、目的地に着くまでの間、3ステップの作業をサイクル状に行っています。移動前にプランニングと先読みを行い、移動しながら現在地の把握とルートの維持を的確に行うことで、間違いなく目的地に近づけます。現在地の把握に失敗すると居場所が分からなくなり、ルートの維持に失敗することが即ち道間違いです。居場所が分からなくなると進む方向も分からなくなるので、更なる道間違いにつながります。一方道間違いを犯すと居場所が分かりにくくなります。この二つが悪循環するのが道迷いです。
プランニング
プランニングでは、行程とそのルートのリスクの把握を行います。コース距離や累積標高、あるいは登山地図を利用してコースタイムの予想がつけば、自分に歩き通せるかが分かります。これが行程の把握です。遭難の中には、プランニングが不十分だったために発生したものが少なくありません。動き出す前にナヴィゲーションは始まっています。
登山中には多くのリスクがあります。その源は、大気(天候)、地面(傾斜や路面)、登山者本人、動植物、の4つに大別できます。このうち、地形図の記号からは地面に関するリスクが分かります。また植生は天候の影響を植えやすいかどうかを教えてくれます。エスケープルート・代替ルートも含めて、地図を使った事前のプランニングで、リスクを事前に低減しましょう。
先読みで道迷いを防ぐ
動き出す前に地図を読むことで道迷いのリスクが下がります。その際重要なのは、ルート維持のための情報とチェックポイントを読み取ることです。チェックポイントとは、確実に現在地を把握できる場所であると同時に、ナヴィゲーションの大きな失敗を回避するために確実に現在地を把握すべき場所=中間目標地点です。チェックポイントを適切に設定することで、いつの間にかどこにいるか分からない、ということがなくなります。
ルート維持のために、ルートがどのような地形上にあり、どの方向を向いているかを読み取ることが重要です。
詳しくは
→ルート維持の項目を見てください。
- 基本の地形図記号と地図記号を使う際の留意点
- ナヴィゲーションサイクルとは?
- 現在地を把握する様々な方法
- コンパス・地図を使った進路の維持
- 線状特徴物がなくてもまっすぐ進むテクニック
- 道を間違えた、と思ったら