AsJYOC本戦 初日 Mixスプリントリレー

MIXスプリントリレー
いよいよAsJYOCが開幕しました!
初日は男女ミックスのスプリントリレーです。
女子が1&4走、男子が2&3走を走ります。
日本はM/W20の正規チーム4チームをエントリーしました。
今回のAsJYOCでは、国別団体戦はこの種目のみ。否が応にも、気合いが入ります。
ライバルは、地元開催で盛り上がる香港。
香港は古くから日本のライバルですが、近頃はジュニア強化に力を入れており、急成長中。
日本もJWOCで負けることもある程、力を付けています。さらに地元開催の地の利もあり、侮れません。
そして、未知数の力を持つ中国。WOCやAsOCでは日本を圧倒する成績を残しています。
JWOCなどには姿を見せないため、ジュニアの実力は未知数ですが、特に圧倒的な走力を持つ選手が多く、スプリント競技は得意なはずです。
そしてレースでは予想通り、この2国が日本の前に立ちはだかりました。
会場となったサイエンスパークは、最近開発されたばかりのベイフロントエリア。巨大ビル群を縫うように作られた比較的狭い公園がテラインとなりました。そのため、予想以上に細かな地図読みが必要とされ、ミクロなルートチョイスが決め手となる、リレーとは思えないテクニカルなコースが用意されていました。
日本チームとしては、他国のスピードに惑わされない。落ち着いてプランを優先させる。必ず番号を確認し失格を出さない、を徹底して臨むことにしました。
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1走で飛び出したのは、やはり中国。そこから25秒遅れで、日本1の山岸が2位で2走のエース稲森につなぎます。3位は40秒遅れで香港。そしてトップから遅れること2分半ほどで日本2の鈴木直が5位で2走の橘へ。以下、鈴木友が6位で坂梨に、勝山が7位で国沢楽にそれぞれ上位でつなぎました。
ところが、ここでドラマが。
中国チームの2走がなんとペナ。続いていた日本1の稲森がトップになります。
しかし、稲森は中盤で1分以上大きなミスを犯してしまい、2位の香港に10秒差ほどに詰められてしまいました。
一方、続く日本2の2走はキャプテンの橘。キャプテンの意地を見せ、この日の日本チーム最速タイム(全体でも2位)をたたき出し、トップとの差を1分10秒まで詰め、3位で高野につなぎます。
トップを走る日本1の3走は、松尾。
ところが、その松尾が痛恨のミス。10番コントロールをまさかの不通過。
スプリントに定評のある松尾でしたが、初めての世界の舞台は苦いものとなりました。
一方、香港の3走はエースのKwok。全体3位の好タイムでトップで4走の女子へ。続く2位は日本2。前を行く香港との差1分15秒で、4走高校2年生の宮本和へと勝負を託すことになりました。
4走出走から、およそ13分。
先にスペクテクターコントロールに現れたのは、日本の宮本!
しかしすぐ後ろに香港が続きます。差はほとんどなく、走りを見るとやや香港の方がスピードがありそうな印象。実際、その後宮本が抜かされて最後のループへと入っていきました。
祈るような気持ちで待つこと2分。先に会場に姿を現したのは・・・香港!
ところが、ここで再びドラマが起こります。
現れた場所から最終コントロールへは直接行くことが出来ず、再び視界の外へ。
最後の最後でミスを犯してしまったようです。
すると次の瞬間、宮本が最終コントロールに姿を現します。
そのすぐ後ろに香港が!
この時、会場は最高潮の盛り上がりを見せました。
2人は身体をぶつけ合いながら、フィニッシュへと走り込みます。
その結果は・・・
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本当にわずかの差で宮本が逃げ切り、日本が勝利!まさに劇的な幕切れでした!
宮本曰く
「離されかけたけど、最終コントロールへのルートは事前に読んでいたので。最後は必死に腕をぶつけながら走りました。」
とのこと。母親譲りの強い心臓で勝利をもぎ取ってくれました。
続いて、日本は残りの2チームも、4位、6位でフィニッシュ。層の厚さを見せつけました。
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正直、今回の日本の勝利は幸運だったと思います。実力的には中国が上回っていましたし、香港との接戦は向こうのミスに助けられた感があります。またチーム内に失格者も多く、反省すべき点は多いです。
ですが、リレーの勝利にチーム内の雰囲気は上向きです。
自分のレースをすれば勝てる、と可能性を感じた選手も多く、次こそは自分の番と意気があがっています。
明日はミドルディスタンスが行われます。初日の勢いをそのままに、更にメダルを獲得していければと思います。
引き続き、応援よろしくお願いいたします。
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