WOC便り8

8月16日
スプリント終了しました。
スプリントに関しては、冬の時期のフィジカル強化の促しはあったものの、そのほかの対応はほとんどしておらず、選手任せの感があったことは否めません。単純に私がそちらに時間が裂けなったという1点ですが(コーチ一人ですべての準備をこなすのはとても無理なので、是非皆様のご協力おおねがいしたい)、競技エリアの検討などもうすこしできれば多少違った結果が得られたと思います。小林はその中でもよく対応して次につながる結果をだせたと思います。
しかし、それができたとしても、現状でスプリントの決勝進出は無理だったでしょう。フィジカルにはるかに勝る中国選手でさえ、それに届かないのですから。(li fei)選手は他の選手の失格により拾われました(後述))
正直いうと決勝の可能性があったのは皆川選手くらいですが、彼女は極度のスタート前の緊張感のゆえに普段の力を発揮できませんでした。
本番である程度の成績が残せるためには、第一に普段の練習量、内容、第二にコンディショニング、第三にメンタルの準備が必要だと思います。第一の部分については徐々に効果はでています。第二もまずます(個々のケアは物理的に難しいので、概論的にしかできませんが)。第三いついては取り組みが遅く、極度の緊張がかかるこうしたレースの経験が少ないなかでなかなかうまくいっていないというところです。
午後は自分が登るべき場所をしっかり見るために全員決勝の地シャンベリーに行って決勝を観戦しました。
その後最後の種目リレーに向けてコンディションを整えるべく、後半のスケジュール確認を行いました。
17日は併設レースで調整(オフィシャルトランスポートが融通がまったく利かないため、多田さん、瀧川さん、宮本さんの車での搬送のお手伝いをお願いしています。)
18日はリレーモデル参加
19日は宿周辺にてコンディショニング
20日リレー
というスケジュールです。
リレーは18日モデルでの故障などなければ当初の予定通り
小泉-柳下-松澤、皆川-関谷-加納でいきます。
さて、チームの話題以外で。
スプリントでは実は競技終了後に多数の失格者がでました。男子27人女子12人が新たに失格となったのです。
最終コントロールがある公園は芝生の部分に花壇があり、一見走れそうに見えるのですがすべて進入禁止の記号となっています。そこに進入したすべての選手が失格になりました。(それだけ監視員がいたわけです)日本の選手も3名が失格となりました。もっと最初から周知し、失格が出ないような配慮も良かったのではないかという議論もあるでしょう。しかし、上位の通過選手には影響はありませんでした。もちろん心の余裕もありますが、彼らは普段からルールを熟知し、その厳しい環境の中で学んでいるのだと思います。(そして高速の中でもしっかり地図を見て走っている)これらはトップチームの練習のなかからだけでは学べません。できれば日本のスプリントでも競技クラスの選手に対しては厳格なルール適応をしていただいて教育をしていって欲しいと思います。普段が出るのが選手権レースですから。
決勝は女子はSWEの1-2-3、男子はダニエル(スイス)が始めてのスプリントチャンピオンを獲得しました。ミドルではジョルジュの壁を敗れるでしょうか?特筆は4位に入ったルーマニアのionut選手。ルーマニアにとってはエポックメイキングな出来事で、ゴールに飛び込むとすぐにガッツポーズ。表彰式後は多くのサポーターと写真に納まっていました。本当に嬉しそうでした。うらやましいなと思うとともにいつかサポーターとしてでもあの輪の中に入りたいものだと切に思いました。
17日は私は1日休養です。(本当は決勝日は休養日でないほうがうれしいですけどね)私自身もリフレッシュして最後の競技に望みたいと思います。

スプリント前の隔離ゾーンでの日本と香港チーム

決勝スタート前のアリーナ

路地を走るランナー

スイス選手のゴールに沸くサポーター

女子優勝者インタビュー