WOC2019 リレーを終えて

8月17日、激しい雨のなか最終種目のリレーが行われました。
1走スタート時刻が女子16時20分(現地時間)、男子18時半と、緯度が高い国ならではのスケジュールでした。そのため3走の繰り上げスタートも例年になく厳しい設定となっており(2走終了時点で優勝設定時間+20分)、3走まで襷を繋いで完走することが1つの大きな関門となりました。
レース展開は、男女共に1走が快走し集団の中で2走に繋ぎました。2走の2人はWOC初出場ながら他国の選手に食らいつく走りを見せ繰り上げスタートの前にチェンジオーバー、最後の3走は前2人より長め且つ難易度高めのレースに苦戦しつつも走りきりました。
リレー結果 女子
1 スウェーデン 95:49
2 スイス 95:53
3 ロシア 96:56
24 日本 143:19
(稲毛日菜子 – 増澤すず – 盛合美誉)
リレー結果 男子
1 スウェーデン 100:42
2 フィンランド 102:16
3 フランス 102:25
28 日本 130:40
(Sebastian Baumann -小牧弘季 – 伊藤樹)
たくさんの応援、ご支援ありがとうございました。
WOC2019を振り返って、各選手のコメントです。
盛合美誉(じゃじゃじゃOC)
結果的に私の走った3つのレースの中で納得のいくレースはミドルの予選のみでした。しかし、私は満足しています。国際レースの緊張する舞台で、これだ、と思うレースに出会えたからです。
一方で、自分のベストな走りでも到底かないそうもない世界の壁も感じました。これまで私はブランクはあったものの諦めずに続けてきたので、このような高揚感と落胆を感じることができたと思います。
やめたいタイミングはいくらでもありましたが、やめませんでした。今後も辞めずに続けたらどうなるのだろうという思いもある一方、自分は全力を尽くし、限界を見た、という気もしています。
今後どうしていくか、なにを目指すかなどは決めていません。ただ、WOC2019に参加できて本当に良かったです。各レース反省はありますがこの大会に悔いはありません。
応援して下さった皆さん、本当にありがとうございました。
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稲毛日菜子(京葉OLクラブ)
ミドル予選、ロング、リレーを走りました。ロングとリレー1走は自分の今ある力を発揮できたと思います。
昨年秋に手術をして歩くリハビリから始まった過程を思えば、このレベルまで復帰した頑張りは認めたいと思う一方、1年前に目指した地点には達せず悔しいと思う気持ちの方が今年も強く残りました。この気持ちが有る限り、また世界の舞台に挑戦するつもりです。
レースの結果とは別に得たものもたくさんありました。遠征期間中連日山に入り技術走力共に大いに鍛えられたこと、極度の緊張と集中したレースを経験できたこと、トップ選手の走りを近くで見てモチベーションが上がったこと。いつも時間と共に薄れていってしまうこれらの成長と気持ちを失わないよう、工夫と努力を続けて次の大会を目指していきます。
毎日大好きなオリエンテーリングとじっくり向き合い、森に入る回数を重ねる毎に進化を感じる日々はとても幸せでした。そんな機会を与えてくれた、周囲の理解と協力、ご支援に心から感謝します。
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伊藤樹(八ヶ岳レジャーセンター)
自分の情けない走りで順位を落としてしまいました。1走、2走で奮闘してくれた二人には申し訳ないです。
もっと強くなってJAPANチームに戻ってきます。
応援ありがとうございました。
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上島浩平(慶応義塾大学大学院)
今回のwoc遠征は自分にとって総じて悔しい経験となりました。
ミドル予選では普段の自分の走りをすることができず、また、その他の種目では応援の立場からしか関わることができず自分の力不足をひしひしと感じさせられました。
しかし、トレキャンや本選、併設レースにおいてノルウェーの森を多く走る中で分かってきたことも多分にあります。日本での走り方とは心構えも技術も大きく異なることを身を以て実感しました。
今後の世界選手権に対する取り組みは未定ではあるのですが、この経験を必ず何かしらの形で活かしたいと考えています。そして本場で感じた多くの知見を日本オリエンテーリング界に対して還元していきます。
この度は応援して下さった皆様、本当にありがとうございました。
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勝山佳恵(ときわ走林会)
私はミドル予選に出場しました。レースでは、アタックでポスト周りをうろうろしてしまったり、ポスト横をスルーしてしまったりなど、不甲斐ない結果に終わりました。
レースの結果では奮わなかったものの、その他の面で様々なことを得ることが出来ました。日本選手との共同生活の中での意見交換やオリエンテーリングへの姿勢を知れたこと、世界トップ選手の走りを肌身で感じられたこと、また、それによりモチベーションが上がったこと等です。
ミドル予選後の併設レースには毎日参加し、ノルウェーのテレインに対応しようと努力しました。しかし、そこでも北欧の選手との差を痛感しました。自分には何が足りないのか、それらをどう伸ばしていくのか、改めて考えることができました。今回WOCで得た興奮や感動、悔しさを忘れずに、もっと強くなってリベンジします。最後に、オフィシャルをはじめ、応援・サポートして下さった方々に感謝申し上げます。ありがとうごさいました。
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Sebastian Ken Baumann(ときわ走林会)
My first WOC was a great experience and a lot of fun! With the qualification for the Middle Final I was able to achieve my goal. Unfortunately, I did a big mistake and I cannot be happy with my performance. In the relay I was able to finish the week with a positive note. I am satisfied with my run on the first leg and had a lot of fun! Thanks to the whole Japanese Team and all the supporters for this amazing week!
サポートありがとうございました。健
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増澤すず(筑波大学)
初めての世界選手権は、ジュニア、学生選手権とは雰囲気が全く違いました。
このままの結果では終われないし、終わらせたくないと思いました。この悔しい気持ちを忘れずにさらなる高みを目指して、これからもオリエンテーリングを頑張っていきます。
2年後目指します。
応援してくださったみなさん、ありがとうございました。
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小牧弘季(筑波大学)
今回の世界選手権の参加を通して、世界最高峰の選手を目の当たりにし自分の課題や力不足を肌で感じました。それと共にある程度通用した部分もあったと思います。世界との差はあまりにも大きいですが自分はまだまだ早くなれると感じたので、今後も世界を意識して取り組んでいきたいです。
初めてのWOCは一生忘れられない経験になりました。応援・支援いただいた皆さま、本当にありがとうございました。
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