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5-1.夏場のトレーニング

5-1.ポールトレーニング

 ポールトレーニングは、下半身だけになりがちな夏場のトレーニングにおいて、上半身の運動もかねることができる、全身運動です。

 ポールトレーニングを行う際のポールは、クロスカントリーのクラシカルテクニック用のものなど、スケーティング用のポールより10cm~20cm程度短いものを利用するのが良いでしょう。長いポールを使いこなすほど上半身の負荷を上げることができます。

 通常歩くのと同じ要領で、前足と逆側のポールを突き、交互に突きながらどんどん進みます。足ではなくポールの推進力で進むよう意識します。振り出した足より前にポールをつかないようにし、 身体を前に押し出す感覚でポールに力を伝えるようにします。

 負荷を高めるためには、通常のロードではなく、スキー場のような斜面を登るのが良いでしょう。

 歩いて行うポールウォーキングは、それほど高い負荷にはなりませんが、通常のウォーキングと比較し消費カロリーが多くなり、効率的に持久力を高めることが可能です。

 走りながら行うポールランニング(skigang)や、一歩一歩跳ねながら行うポールジャンピング(sprettende skigang)は、より高強度でトレーニングすることができます。疲れてしまって、ただのランニングにならないよう、膝を曲げて巻き上げずにポールにしっかりと力を加え続けることが大切です。

5-2.ローラースキー

 夏にクロスカントリースキーを模したトレーニングができるのがローラースキーです。クロスカントリースキーのトレーニングにおいては非常に重要ですが、一方で雪上の感覚と異なるところも多く注意が必要です。

 各地にローラースキー用のコースが整備されているほか、車通りの少ない農道や峠道、堤防や河川敷などで練習することができます。広い平らな場所があれば、カラーコーンをジグザグに置くなどして素早く様々な動きをすることは、スキー操作の練習になります。

5-3.フット・MTBオリエンテーリング

 夏場は、スキーOに特有の地図読み技術を実戦で磨く機会はありません。そこで、フットOやMTBOを行うことでより一般的な地図読みのトレーニングをすることが重要です。

 パークOやスプリントでは、スキーOのようなスピード感の中の地図読みができ、フォレストでのオリエンテーリングは、視野を広くしてより良い地形のイメージを持つことのほか、レース中の集中力の向上にもつながります。

 MTBOは、マウンテンバイクに地図を据え付け、山中の道のネットワークで行いますから、ナビゲーションのスピード感も含めて最もスキーOに近いトレーニングができます。

5-4.その他

 登山やトレイルランは、非常に良い持久力トレーニングになります。またスキーOでは込み入った高度な足さばきが要求されますから、いわゆるSAQトレーニングを行うことも効果的です。サーキットトレーニング(20~30秒間筋トレをし、10秒間で走って移動、を繰り返す)も非常に有効です。

 最も重要なのは、スキーOのレースのない夏場に飽きずにモチベーションを保ち続けることです。そのために上記に挙げた以外にも様々なトレーニングがあります。合宿に参加することで様々なトレーニング法を知ることができます。